お気に入り度 Released May 2002 |
1.overture
2.蘇生
3.Dear wonderful world
4.one two three
5.渇いたkiss
6.youthful days
7.ファスナー
8.Bird Cage
9.LOVEはじめました
10.UFO
11.Drawing
12.君が好き
13.いつでも微笑みを
14.優しい歌
15.It's a wonderful world
ついにやってきたミスチル。今回は最近聴いた10枚目のアルバムで。これがやっと魅力がわかってきた作品なんです。
問題作『深海』から続いていた鬱屈な世界観からついに解き放たれて、久々にポップなミスチルが帰ってきた作品であり、徐々に落ち始めていた人気を取り戻した、ミスチル史でも結構重要な作品です。
が、私はそこまで好きじゃなかったんですよね。鬱屈した世界観のミスチルが好きだったし、このアルバムではピアノ主体のアレンジが多く、バンド感が薄く感じられるのがどうも好みではなかった。なんか腑抜けた感じに聴こえたんですね。
ただ久しぶりに聴いたら、すごくしっかり作り込まれた作品だなと思えました。
アントニオ猪木の有名な言葉をサンプリングした「one two three」、ストリングスやピアノなど一寸の隙のないアレンジの「君が好き」といった力の入った曲が多いですし、打ち込みリズムと毒を吐く歌詞が『DISCOVERY』を彷彿とさせる「LOVEはじめました」もいいアクセントになってます。
あと昔から思っていたのですが、「youthful days」や「優しい歌」ってポップな曲として片付けるには、あまりにも収まりが悪い曲ですよね。
「youthful days」のサビのリズムとかすごく変ですし、「優しい歌」なんかメロで盛り上がりをお膳立てしときながら、サビはあっさり終了しますし、この辺りは前作『Q』の変てこりんな流れを汲んでいるのかなと思いました。
個人的に一番面白かった曲は「UFO」。地味なメロディと割と力が入ったストリングスアレンジが妙で、地味なのか派手なのかわからないところが不思議だった。今までは全然印象に残らなかったのに、なぜか今回聴いた時はすごく印象に残ってしまった(笑)。
昔は『深海』こそがミスチルだと思っていた私ですが、年を重ねるとこういったアルバムも受け入れられるほど、音楽の器も大きくなったんだなとシミジミと感じました。