フリーソフトという無料で使えてwebからダウンロードできる、すごく便利なものがあると知ったのは2000年頃だったと思います。そう考えるともう長い年月が経過しているんですね・・・年を取ったと感じるわけだわ。
そんな無駄に長いパソコン歴の中で出会った、思い入れのあるソフトウェアをサラッと振り返るというページ。振り返るということなので現在では使えないソフトとかもあったりします。インターネット老人の戯言とも言える内容。あ、基本的にwindowsのソフトになります。
いつしか思い出に浸るような人間になってしまいました。フリーソフトを知った頃はまだまだ夢や希望がある人生だったというのに。
Internet Explorerが終了ということで、そんなIEベースのタブブラウザについて振り返ってみる。
この用語も今の人には意味わからない言葉だろうな。昔のwebブラウザは開いているページをアプリのウィンドウ単位で管理していました。なのでページを10個開いている場合、Internet Explorerのアプリが10個起動しているという、今考えれば信じられないような状態になっていました。タブブラウザは今のGoogle ChromeやSafariといったブラウザのように、ページをタブで管理できるようにしたものです。
00年代のPCはブラウザのアプリを複数起動するとパソコンの挙動が遅くなる恐れがあるようなレベルの性能が多かったため、複数ページ開いても1つのアプリで管理できるタブブラウザは非常に便利なものでした。またWebページを閲覧する上で便利な機能も搭載していて、各ブラウザ色々特色もあり、ブラウザ選びが楽しかった思い出があります。
以下はタブブラウザ選びにすごく参考にさせていただいたサイト。情報豊富でありがたかったです。
初めて使ったのがこのブラウザでした。IEに似た操作感で分かりやすく、また安定した動作が魅力的でした。余分な機能もないおかげでソフト自体も軽く、タブブラウザ入門として最適だったと思います。このソフトでタブブラウザのイロハを学び、タブブラウザの素晴らしさを体感していきました。
そして慣れてくるともっとすごいタブブラウザがあるのかも・・・!?と思い、タブブラウザをとっかえひっかえする日々が始まることになり、よくある機材マニアみたいなメンタリティでソフト探ししてましたね。
タブブラウザというものにドはまりしてしまうほど、使いやすくて優れたソフトだったと感じます。
今もダウンロードできることが驚き。2000年頃のソフトなのに。さすがvector。物持ちが良い。
このブラウザも良かったなあ。Donutのような安定して使いやすくよりすごいブラウザを。というブラウザ探しの旅は一旦このブラウザで落ち着いた。当時はまだそんなにブラウザなかったけれど。
ツールバーを縦表示できるのはインパクトがありました。ツールバーは基本上部に表示するので、縦の表示域がどうしても狭くなりがちになるため、横の表示域を活用できるこのやり方はすごく使いやすく思いました。
当時は家族と共用のPCを使っていたので、ブラウザ独自のブックマーク機能はすごくありがたかった。自分好みのブックマークを作れましたから。
あと検索バーみたいなものもあって、現在に繋がるブラウザの基礎がほぼ全て実装されていたのではないかと思う。動作の安定度も抜群で、ソフトウェアは充実した機能より安定度と軽さが何より大事という価値観は、DonutとMoon Browserによって植え付けられたと思う。
Dona Web Browserがタブブラウザ第1世代だとしたら、DonutやこのMoon Browserは第2世代ということになるのでしょうか。今思えば個人的にこの第2世代がタブブラウザ黄金期だったような気がする。
Moon Browser(Internet Archive)
タブブラウザ第2世代のDonutやMoon Browserを長いこと使っていましたが、次世代となる後発のタブブラウザはさらに便利な機能を搭載していて、どうしても目移りしてしまいました。またその第2世代のブラウザが更新停止になってしまい、今後使い続けるには新たなブラウザを探す必要性もありました。
色んなブラウザを試してみて一番しっくり来たのがこのDonut RAPTでした。Donut RAPTのみならず第3世代のブラウザで一番衝撃だったのがマウスジェスチャーで、例えばブラウザがアクティブの状態で右クリックを押下しながら左に移動すると1ページ前に戻る機能が動作するという便利機能でして、いちいちツールバーにカーソルを移動しなくていいのはページ閲覧においてものすごく効率的でした。この機能が無いブラウザなんて考えられないレベルで今でもフル活用しています。
Donut RAPTは便利な多くの機能を一通り実装しながらも、Donutシリーズに共通する安定度と軽快さは損なわれていない完成度の高さも好印象でした。Donutシリーズには珍しく機能面でも不足が無いソフトでしたね。
この第3世代はSleipnirやLunascape、Donut Pなども出てきており、おそらく一般的にはこの世代がタブブラウザ全盛期になるのでしょうね。
一番思い入れの深いブラウザは何かと聞かれたら、ダントツでこのブラウザを挙げます。本当に使い勝手が良く魅力的なブラウザでした。
昔のインターネットブラウザはIEことInternet Explorerと、Netscape→Firefox(Firebirdと呼ばれてる時期もあったなあ)の2種類が一般的だったのですが、そこに割って入ろうとしていたのが、独自のブラウザエンジンを携えた第3のブラウザOperaでした。
これまで紹介したタブブラウザのような日本人が作ったブラウザとは違い、独自エンジンと海外製によるものか異質な印象がありましたし、最初の頃は基本シェアウェアで、無料で使う場合はツールバーあたりに広告が差し込まれるという仕様だったので、わざわざ使おうとは思わなかったです。
使用するきっかけになったのが、その広告が無くなって完全フリーウェアとなったタイミングで、もうそこから先はずっとOpera愛好家となり、ブラウザ探しの旅が完全に終了した瞬間でした。
何が良かったかと言うと、一番は戻る/進むのページ切り替えが当時としては異常に早かったこと。今思えばブラウザのキャッシュをうまく活用したことによって実現していた機能でしたが、当時のブラウザは現在のブラウザのようにパッと切り替わらず、再度ページを読み込む仕様だったので、Operaによってブラウジングの効率性が飛躍的に上がった実感がありました。
マウスジェスチャーといった定番機能のみならず、現在のブラウザにもあるスピードダイヤル、ページズーム、ユーザースタイルシートなどなど、他のブラウザにはない独自色の強い機能が搭載された多機能なブラウザで、独自ブラウザエンジンのおかげなのか多機能の割に動作は軽快だったこともあり、2012年ぐらいまでは最強のブラウザだったのではと思います。
ただその後は独自のブラウザエンジンを終了し、Google Chromeのエンジンを使うとなってから、正直それだとOperaの存在価値は無いのでは・・・となり、使わなくなってしまいました。結果Operaの存在感もその辺りからめっきり薄くなってしまったような気がします。
上述のマウスジェスチャーやスピードダイヤルといった先進的な機能をいち早く実装し、ブラウザの進化を促した偉大な先駆者でもありました。5年以上も愛用させていただいたOperaに改めて敬意を表したいです。
音楽や動画関連のソフトを紹介していきます。こういったソフトにおいて、昔はWindows Media PlayerやRealPlayerが主流だったのですが、当時の汎用PCではイライラするほど重いソフトだったので、軽快に動作するフリーソフトを愛用しておりました。昔のWindows Media Playerは変にゴージャスで意味不明なアニメーションが入っているせいで、無駄に動作が遅かったです。いつの世も本末転倒という事柄は無くならないというお話。
多機能な音楽再生プレーヤーです。このソフトは音楽ファイルであれば大抵のものは再生できると言えるくらい、いろんな音楽ファイル形式に対応していて、当時は音楽ファイル形式によってソフトも変えないといけないことが多かったので、これ一つで音楽再生ができるというのは、ものぐさな私にとってはとてもありがたいものでした。
再生プレーヤーとしても優秀で動作が軽く、Windowsのエクスプローラーのような操作性だったので、とにかく難しいことを考えなくても操作や再生ができるというところがお気に入りポイントでした。2000年代当時はwinampという海外ソフトが主流で、スキン機能で見た目を変えられるところが魅力でしたが、とっつきやすさというのはKbMedia Playerの方が上だったと感じます。KbMediaPlayerもプレーヤーの見た目は質実剛健で全然OKな感じでしたしね。
そしてビックリなのが今でも開発が続いているところ。2000年ぐらいからあったと思うので、もう20年以上続いていることになるのでしょうか。2000年頃にあったフリーソフトは開発終了しているのがほとんどなので、現在まで続いている継続性に頭が下がる思いです。iTunesやSpotifyがある昨今ですが、それらでも対応していないようなマニアックな音楽ファイル形式だったら今でも需要はあると思います。
上述の通りWindows Media Playerはバージョン7から無駄に重いソフトになってしまったので、シンプルで軽快だった昔のWindows Media Playerの方が良かった!という考えから開発された動画プレーヤー。バランスが良かったバージョン6.4のWindows Media Playerライクな見た目なのですが、当然Microsoftが作ったわけではありません。
それゆえにかなりシンプルで分かりやすいソフトになっていて、私みたいに動画にこだわりの無い人にとっては、動画再生なんて基本的な再生機能さえあれば十分だったので、私のみならず大半の人にとって必要十分なソフトだったと思います。
無駄に機能を多くしてゴチャゴチャすることもなく、迷わず使いやすくシンプルかつ軽快にという哲学がブレることが無かったソフトで、だからこそ動画にこだわりの無い私でも長い間愛用できていたような気がします。シンプルであり続けることがいかに偉大かというのを実感しました。
sourceforge.net/projects/guliverkli/
現在はMPC-BEという3代目となる後継ソフトがあり、私も愛用しています。素晴らしいものは完全に無くなることなく、色々な人に受け継がれていくということなんでしょう。
海外製のソフトで、オミトロンと読みます。プロキシを経由することでwebページの情報を書き換えることができるようになり、それによってポップアップや広告を非表示にできたりなど、webサイトの表示をコントロールできるようにしたソフトです。
webサイト表示のことであればかなり色々なことができるようですが、私にとってはポップアップと広告非表示ができるというのが大きなポイントでした。上述のタブブラウザにも広告表示させない機能はありましたが、あくまで広告の画像を読み込む前に中止するというものだったので、結局広告の箇所に画像が読み込めない×エリアが残っていたのですが、Proxomitronはwebページの情報を書き換えてしまうので、広告の箇所が綺麗さっぱり無くなってしまうというのが私にとってすごいメリットでした。
あと00年代当時はwebサイトに行くと勝手にmidiの音楽が流れるというはた迷惑なサイトもあったので、そういったwebサイト閲覧に迷惑になりがちなものを事前にカットできましたので、回線速度やPCがまだまだ発展途上だった当時の環境では、そんな無駄なものをロードしなくて済むというのは、PCの動作安定に大きく役立っていました。通好みなソフトでちょっと扱いが難しかったのですが、絶大な効果を与えてくれるソフトでしたね。
このソフトは変わったライセンスで、日本のバンド少年ナイフのCDの感想を開発者に送れば制限解除されますよというものでした。別に送らなくても機能制限は無かったので実質フリーライセンスみたいなものでしたが。私は少年ナイフというバンドを知ったのはこのソフトがきっかけだったりします。当時は外人がわざわざ日本のバンドのことが大好きとか変わった趣味の人だなあと思ってましたが、90年代初旬にアメリカであったグランジムーブメントによって、海外では人気のバンドだったようです。ニルヴァーナのカート・コバーンもお気に入りのバンドだったらしい。
Ctrl+Cでコピーしたテキストや画像、いわゆるクリップボードの履歴を管理するソフト。クリップボード管理なんて、大したことがない機能のように思われるかもしれないですが、いやはやこれは本当に便利なものです。
2,3回前にコピーしたものをもう一回貼り付けたいということは意外とあったりするもので、その際に再度コピーしに行く必要もなく、クリップボード履歴を呼び出すだけで貼り付けできると、作業効率は格段にアップします。例えばログイン画面でIDとパスワード入力の時とか役立ちますね。
クリップボード管理は、パソコンを仕事などでしっかり使用する人は必須と言ってもいいくらい便利な機能だと思います。他の人に薦めてみたら、本当に便利だと評判が良かったので、色んな人に刺さる機能ではないでしょうか。
とまあここまでは、CLCLではなくクリップボード管理ソフト全体の話でしたが、このCLCLは簡素で分かりやすい機能と、かゆいところに手が届く設定の豊富さが私のお気に入りでした。画像コピーも履歴が取れて、よく使う定型文の登録といった機能も使ってみると本当に便利です。新しいパソコンを導入する度にこのソフトをインストールしていたのを思い出します。
ただwindows10からOSの標準機能でクリップボード管理が追加されるようになったので、現在は使うことが無くなってしまいましたが、本当に長いことお世話になったソフトでした。