Dead Flowers

The Cure「Staring At The Sea」

Staring At The Sea ジャケット

お気に入り度
★★★★

Released May 1986

下記収録曲の*はCD版のみ

1.Killing an Arab

2.10:15 Saturday Night*

3.Boys Don't Cry

4.Jumping Someone Else's Train

5.A Forest

6.Play for Today*

7.Primary

8.Other Voices*

9.Charlotte Sometimes

10.The Hanging Garden

11.Let's Go to Bed

12.The Walk

13.The Love Cats

14.The Caterpillar

15.In Between Days

16.Close to Me

17.A Night Like This*

80年代から現在に渡って高い人気を博してきたイギリスのバンド、The Cure(以下キュアー)について書こうと思う。しかもあえてのベスト盤(笑)。

キュアーの魅力というのは人それぞれ分かれるでしょうが、個人的には奇妙ながらセンスの良いポップソングを書けるというところが大きな魅力だと思っています。

今まで出してきたオリジナルアルバムには名盤と呼ばれるものが数多くありますが、何枚か聴いてみたところ、あんまりピンとこなかったんです。オリジナルを聴く前に触れたベストアルバム2枚はすごく好きになれたのに。


理由は割と単純でした。曲が長いアンド多い。


特に『Kiss Me, Kiss Me, Kiss Me』以降はその傾向が高く、アルバム通して聴くとしんどい。曲も長い割に展開が変わらず、同じ調子なのが延々続くので、私にとってはこれはキツイ。

その結果、いつの間にかベストアルバムくらいしか聴かなくなっていたとさ。ハイ、終了!



あ、アルバムについてでしたね。このアルバムはデビュー時の『Three Imaginary Boys』から『The Head On The Door』期までのシングル曲を収録したアルバムで、私の好きな奇妙ながらセンスの良いポップソングが多数あり、聴き心地いいです。明るすぎず暗すぎず、ちょうどいい薄暗さの雰囲気がたまらないです。

代表曲「Boys Don't Cry」や「Charlotte Sometimes」などはオリジナルアルバムには収録されていないので、そういった点でも聴く価値あります。

キュアーの場合は作品も多く、時期によって音楽性がガラリと変わっているので、ベスト盤で好きな曲を見つけ、そこからオリジナルアルバムに遡っていくのが一番ハズレがないと思います。


音がスカスカだけど妙に魅力的な「10:15 Saturday Night」、甘酸っぱい青春の1ページ感のある「Boys Don't Cry」、タンゴを取り入れた「The Lovecats」、ふわふわしたシンセが心地良い「Close To Me」が、私のお気に入りです。

ちなみに、上記のように収録曲がCD版だと17曲、LP版だと全13曲になるのですが、個人的にLP版の方がポップ曲のベストというコンセプトがしっかり定まっていてまとまりがあるので、あえてLP版に収録されている曲のみで聞く方が、このアルバムを好きになれるような気もします。